博物館巡り浙江

博物館事業の発足歴史よりみると浙江省は先頭を走るひとつの省ともいえます。浙江省博物館の前身である浙江省立西湖博物館が1929年に建立されました。現在、浙江省では専門博物館と記念館は140ヵ所もあります。浙江省博物館には、10万点以上の文物が収蔵されています。
これ以外に、中国シルク博物館、中国茶葉博物館、杭州南宋官窯博物館、胡慶余堂漢方薬博物館、河姆渡遺跡博物館、良渚文化博物館など、特徴を持っている博物館があります。
浙江省は蔵書の量が多いこととして、古くから中国に名を馳せています。例えば、寧波の天一閣、杭州の文爛閣、湖州の嘉業堂、瑞安の玉海楼などの蔵書楼があり、古代文献の保存、人材の育成と学術研究の方面には大きな役割を果たしています。


昔に思いを馳せ今を感じ、文化文物を味わう旅   《人文の府
杭州の博物館巡り
 
シルクロードに痕跡を残している古道や駱駝の影、呉越古戦場強者どもが夢の跡、そして湖光山色の茶薬香、これら悠久の歴史に花開いた文化が時間と空間を越えて一堂に会する博物館を巡る旅です。歴史の凝縮された博物館を巡りながら往時の輝きを再び感じ、悠久の文化を遡り先人にその思いを馳せる。名所旧跡に心を遊ばせ山水を巡り、祖先を偲びかつての風俗習慣を懐かしむルーツを探してみませんか。昔に思いを馳せ今を感じ、知らず知らずの間に文化文物を味わう博物館の旅にご参加ください。

浙江博物館】 
1929年に建立された浙江博物館は西湖孤山の南麓に位置し、「曠代之盛典、湖山之嘉会」と当時称された第一回中国西湖博覧会主催会場に選ばれました。敷地面積は2.1万平方メートル、博物館建築は園林庭園式で、孤山と西湖の山水景色が効果的に溶け合った「園(園林)中有館(博物館)、館中有園」の風格を持っています。現在全館にはおよそ10万各種類の文物が収蔵されており、中には国宝級の文物がたくさんあります。

中国シルク博物館
杭州玉皇山北蓮花峰の麓に位置し、敷地面積は約48万平方メートルです。館内には5000年来のシルク繊維の起源や発展過程などが展示されています。敷地内には桑園や染草園及びシルク文化に関するミニ造園区域が設けられています。シルク博物館は建築規模が雄大で、面積は1万余平方メートル。展示室はそれぞれ序幕ホール、歴史文物展示室、民俗展示室、蚕桑展示室、製糸・糸織展示室、捺染室、現代作品室、成果庁などに分かれており、およそ1,000点余りの文物、標本、写真、製糸工具及び現代製品が陳列されています。歴史文物展示室では世界最古の絹織物である河南栄陽出土の絹織片や、揚子江流域で見つかった最古の絹織帯・糸である浙江湖州銭山様出土の絹片、そして江西新幹で出土した青銅器表面に付いていた糸、古代シルクロードで出土した漢錦などが展示されています。現代成果庁は我が国の現代シルク生産学研究の最新成果を陳列し、中国シルク文化の未来を展開しています。

南宋官窯博物館
杭州閘口烏亀山西麓、南宋官窯元の製作所跡地に建てられ、敷地面積は1.5ヘクタール、官窯と遺跡、出土文物を主な展示品とする専門博物館です。南宋官窯製造所の焼いた陶器は白粘土を原料とし、潤いとつやがあり、白玉のようにとても精緻に造られ、世界陶磁史の中で極めて重要な地位を占めています。南宋時代建築の風格がある南宋博物館は古窯跡保護区、出土磁器陳列区、伝統工房など三つの部分からなり、建築面積4,000平方メートルです。

中国茶葉博物館
全国でも有数の茶の産地である杭州西湖区双峰村に位置し、現在の面積は25ムー(1ムーは200坪)(二期工事で25ムー追加)、中国で唯一の茶専門博物館です。一号展示館には茶史、銘茶、茶事、茶器、茶俗など五つのテーマの展示室があります。中国茶の文明文化等の概況が展示されています。

胡慶余堂漢方薬博物館
杭州呉山麓の大井巷にあり、漢方薬専門の博物館です。1988年に中国の重要文化財に指定されました。胡慶余堂は清光緒四年(1878年)に商人胡雪岩によって創始された、北京同仁堂と並ぶ中国でも有名な国薬・漢方薬の老舗です。胡慶余堂漢方薬博物館は清代建築を主体とし、館内には胡雪岩の三宝(金銀製薬工具、戒欺額、薬局額)や名醫・名薬紹介及び一万種類を越える薬草の展示品があり、漢方薬の実演と販売も行っています。「神秘的な科学の殿堂かつ医学文化の輝き」と讃えられています。

良渚文化博物館
1994年5月開館した良渚文化博物館は浙江省杭州市北郊外良渚鎮に位置し、市の中心地まで約17キロです。敷地面積は26ムー(5,200坪)、メイン展示室は1,602平方メートル、精緻な文物約400点を陳列し、4〜5千年以前もの良渚人文化と文明進化を物語っています。良渚文化を一番代表しているのは軟玉製品で、例えば玉宗、玉壁、玉鉞です。良渚陶器と玉器周辺に刻まれている原始文字は中国成熟文字の前夜とみなされています。

【天一閣】
寧波市市内に位置し、明嘉靖四十年(西暦1561〜1566年)から5年の歳月を費やして建立された、明兵部右侍郎範欽の蔵書庫です。天一閣建築は木造作りの二階建て建築で、火事を防ぐため蔵書閣の前に池を掘りました。名前の由来は「天一生水、地六成之」という古文によります。蔵書閣はもと7万巻を収めていましたが、盗難などの被害でその多くを紛失してしまいました。納められている書籍はほとんどが明代の刻本と抄本です。現在はここに珍しい書物8万巻余りが納められており、また一部宋、明、清代の石碑石刻も保存されています。